しゃけのブログ

電気回路や気になったことをまとめる日常系ブログ

ノイズ対策 まとめ①

EMC基本式

\displaystyle
Vn = (L - M)・\frac {dI}{dt}

信号源Vと信号配線1、信号リターン経路2、負荷Zからなる回路について

信号電圧が変化する (\frac{dI}{dt}) と信号電流がループに流れ、ループ内に磁力線が発生する。

⇒信号電流Iが流れる方向とは逆方向に電流を流すまいとする逆起電力Vnが発生する。

 Vnの働き①:回路周辺空間に信号電流とは逆方向にノイズ電流を流そうとする力。(Pn)

 Vnの働き②:信号電流の一部  ΔI (コモンモードノイズ電流)を回路のループ以外に流そうとする力

 Vn:信号経路に発生する逆起電力

 L:配線1、配線2の合計自己インダクタンス

M:配線1,配線2の相互インダクタンス

 \frac {dI}{dt} :信号電流の時間的変化(周波数、信号電流量、電流波形)

微分演算子  \frac {d}{dt} j ω ( j 2 π f )とおけるので \frac {dI}{dt} j 2 π f ・ Iとおける。

 \frac {dI}{dt}を小さくする ⇒ 逆起電力 Vn = 発生ノイズが小さくなる。


ノイズを小さくするには・・・?

・信号電流波形の時間変化を少なくする(波形をなまらせる)

・周波数fに対応する電流Iを少なくする


インダクタンスとは・・・?

力学における質量にあたり、大きいほど動かしにくい。動かすとノイズが発生する。 ⇒基本式の( (L - M)が大きくなる

作用(入力電圧、電流)、反作用(ノイズ)といった感じで力学と同様に考えるとイメージしやすいかも。